神崎神社 本殿屋根葺替

神崎神社の御本殿は、昭和63年3月に屋根葺替えを主体とした保存修理を施してから、約25年を経過しておりました。

貴重な建築彫刻を後世にまで伝えていきたいという想いから、平成26年7月から平成27年8月にかけて、本殿屋根葺替工事を行いました。

奉賛会を設立し、募金活動を行いました。県、町の文化財補助金の交付も叶い、残余の事業費についても皆様からの奉賛寄付金のご援助をいただくことで、修復事業が完遂いたしました。

ご支援いただきました皆様に、心より、感謝申し上げます。

神崎神社宮司 山崎制義

          奉賛会長 山下一郎

        外奉賛会役員一同

■工事前の本殿

■工事後の本殿

 

平成26年7月5日 仮殿設置・仮遷座祭(出遷宮祭)の様子

 

 

 

神崎神社 新注連縄奉納

 

 

神崎神社 龍と獅子の彫刻 目の金箔復元

 

龍と獅子の彫刻の目が金箔だったことが判明し、本殿屋根葺替工事に伴って、復元いたしました。

復元をしたのは、龍3頭(正面1頭と左右2頭)と獅子2頭、獏2頭の11か所の目です。

本殿屋根葺替工事の際に、1頭の獅子の目が1ヵ所無いところがあったため、復元の為に、文化財修復の専門家に調べていただきました。

その結果、黒漆と金箔が部分的に残存しており、銅板を丸く加工し、黒漆を塗り、その上に、金箔を施したことが判明しました。

また拝殿の龍の目に、一部金箔があり、舌には朱色が残存していることから、竣工当時は金色や朱色だったようです。

金色の目になって、更に、生き生きとした表情をみせる彫刻をぜひご覧ください。

 

神崎神社 扁額修理

 

4カ月間の修理を終え、神崎神社の扁額(へんがく)が2017年6月20日に、拝殿入り口に取り付けられました。

扁額は1879年に拝殿が建てられてから一度も手直しをしたことがないため、約140年ぶりに当時の姿を取り戻すことができました。

潮風の影響などで額面の文字ははげ落ち、つり金具はさびで腐食するなど、ケヤキで作られた幅2メートル15センチ、高さ約1メートルの扁額はいつ落下してもおかしくない状態でした。

当時の面影を再現したいと今年2月に、文化財などの修理を請け負う京都市の業者に依頼し、素材・欅の相を活かすよう「透け漆」に仕上げ、神社の名前や周りの飾り文様は黒塗り漆の上に金箔(きんぱく)を貼っていただきました。

皆様に安心して参拝していただけるようになり、大変嬉しく思います。